今回は、日本の長距離界が強くなっている話をします。
男子マラソンは設楽悠太選手が十数年ぶりに日本記録を更新して以降、大迫傑選手や鈴木健吾選手が記録を更新しているため、メディアでピックアップされています。
それに比較して、女子は停滞気味なんて意見もチラホラ。
かくいう私もそんな印象を持っていた一人です。
ですが、世界ランキング上ではそんなイメージとは異なり、全体的にレベルアップしていることを発見しました。
それもマラソンだけではなく、トラック種目も含めた長距離界全体が底上げされています。
ランキングが全てじゃないと指摘されたら、その通りですが、一つの指標として見て頂けたらと思います。
興味がある方は続きをご覧下さい!
どのようにチェックしたのか
比較した時期
World Rankings(世界ランキング管理サイト)にて2019年1月と2022年7月を比較
日本人選手全体の傾向
世界ランキング100位以内に日本人選手が何人入っているのか
最高順位
日本人選手の最高順位
参考サイト
World Rankings
マラソン
男子
2019年1月 | 2022年7月 | |
100位以内 | 6人 | 8人 |
最高順位 | 24位(大迫傑選手:2時間5分50秒) | 11位(鈴木健吾選手:2時間4分56秒) |
女子
2019年1月 | 2022年7月 | |
100位以内 | 3人 | 14人 |
最高順位 | 22位(松田瑞生選手:2時間22分23秒) | 9位(松田瑞生選手:2時間20分52秒) |
上記データを見て分かる通り、全体的にレベルアップしています。
100位以内に入っている選手数が男女とも増加し、最高順位もランクアップ。
男子は日本記録更新が取り上げられているため、なんとなく予想はしていましたが、女子については意外な結果でした。
といいますのも、女子については高橋尚子選手や野口みずき選手といった金メダリストを輩出して以降、世界のトップに届いていないため、停滞しているという情報ばかりが目立っています。
ですが、ランキング上そうではありません。
確かに、2時間20分という壁に苦戦していますが、100位以内に入っている選手数は増加していますし、ランキングの最高順位も上がっています。
更に、先日の東京マラソンでは一山麻緒選手が8位入賞を達成。
つまり、日本記録更新が停滞しているだけで、全体的にはレベルアップしている状況です。
10000m
男子
2019年1月 | 2022年7月 | |
100位以内 | 8人 | 11人 |
最高順位 | 46位(大六野選手:28分00秒49秒) | 14位(伊藤達彦選手:27分33秒38) |
女子
2019年1月 | 2022年7月 | |
100位以内 | 23人 | 8人 |
最高順位 | 8位(鈴木亜由子選手:31分27秒30) | 7位(廣中璃梨佳選手:31分00秒71) |
男子は最高順位の上昇、100位以内の選手数増加と全体的にレベルアップ。
女子について、100位以内の選手数は減少していますが、最高順位は上昇しています。
ここには名前が載っていませんが、最近日本記録を更新した相澤晃選手や新谷仁美選手といった期待の持てる選手も存在しているため、パリオリンピックが楽しみな種目です。
5000m
男子
2019年1月 | 2022年7月 | |
100位以内 | 0人 | 3人 |
最高順位 | – | 47位(遠藤日向選手:13分10秒69) |
女子
2019年1月 | 2022年7月 | |
100位以内 | 15人 | 4人 |
最高順位 | 21位(鍋島莉奈選手:15分10秒91) | 21位(廣中璃梨佳選手:14分52秒84) |
男子は、100位以内に日本人選手がいなかった状況から3名に増加し、遠藤日向選手にいたっては日本記録更新も目の前という状況です。
女子については、10000m同様100位以内の選手数自体は減少しておりますが、記録は更新されております。
ここに名前は載っておりませんが、新谷仁美選手や田中希実選手も15分切りを達成。
男女とも非常に勢いのある種目となっております。
3000SC
男子
2019年1月 | 2022年7月 | |
100位以内 | 4人 | 6人 |
最高順位 | 35位(塩尻和也選手:8分29秒14) | 10位(三浦龍司選手:8分9秒92) |
女子
2019年1月 | 2022年7月 | |
100位以内 | 2人 | 5人 |
最高順位 | 76位(石澤ゆかり選手:9分53秒22) | 55位(山中柚乃選手:9分38秒19) |
3000SCにつきましては、男女ともに最高順位の上昇、100位以内の選手数増加と全体を通してレベルアップしています。
先日の東京オリンピックで入賞を果たした三浦選手に注目が集まりがちですが、選手層の底上げも上手くいっているようですね。
1500m
男子
2019年1月 | 2022年7月 | |
100位以内 | 1人 | 0人 |
最高順位 | 89位(館澤亨次選手:3分40秒49) | – |
女子
2019年1月 | 2022年7月 | |
100位以内 | 0人 | 3人 |
最高順位 | – | 15位(田中希実選手:3分59秒19) |
男子は館澤選手のみ100位以内に入っておりましたが、2022年7月のランキングでは外れており、現在は0名という状況。
ただし、101位〜200位については3人から7人に増加しているため、今後の成長に期待しましょう。
そして、女子では東京オリンピックで入賞した田中希実が15位に入っており、100位以内に入っている選手数も0人から3人に増加しており全体的にレベルアップしています。
いかがでしたでしょうか?
世界ランキングというデータに基づきチェックすることで、実は日本長距離界は強くなっている!
そう!熱い状況ということが理解頂けたことと思います。
というわけで、今後の日本人選手の活躍に期待しましょう!!
今回は以上です!
世界を経験した谷口浩美さんとお話する機会がありましたので、その時の内容をまとめています。
興味がある方はこちらの記事をご覧下さい!
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