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女性ランナーの方がマラソンのペース管理が上手な件

マラソンの雑学

女性ランナーの方がマラソン後半でのペースダウンが少ない。

マラソンの完走経験のある人なら、一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?

私の周囲にいる女性ランナーの記録を聞いてみても、マラソン後半に大きな失速は見られません

ラン友が出場している大会を応援ナビでチェックしてきましたが、マラソン後半に大きく失速するのはほぼ男性です(私含め)

それもそのハズ。

統計データ上でも、女性ランナーのマラソンペース維持率の高さが証明されています。

今回はそんな統計データを紹介している海外記事の内容と、私が調べたデータを紹介していきます。

海外の記事はこちらです。

Women Are Better Runners Than Men [2020 Analysis]
Faster doesn’t mean better. This analysis covers 2,348,505 marathon r

紹介するデータは以下条件に基づき算出されています。

対象の大会ボストン、ベルリン、ロンドン、ニューヨーク、パリ、シカゴ
対象の期間2009~2019年
記録数2,348,505
男女の割合男性 1,376,441(64.03%)、女性 773,278(35.97%)
備考①記録数の内、性別の回答を得られなかった割合が8.48%、年齢の回答を得られなかった割合が10%いるため、男女の合計数=記録数とはなっていない
②異常な結果の影響を避けるため、外れ値は削除
③各ランナーは性別、年齢、国、結果を出した年といった項目で分類
引用元:RunRepeat

気になる方はどうぞ続きをご覧ください。

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マラソン前半・後半の平均スピード比較

まずはスピードの失速率を紹介します。

こちらは、マラソンの前半・後半の平均速度が、どの程度変化しているかのデータです。

性別前半後半落ち幅
男性5:43/km6:40/km14.07%
女性6:26/km7:16/km11.49%

男性の平均速度の方が大きく落ち込んでおり、落ち幅に3%弱の乖離があります。

ポジティブスプリットとネガティブスプリットの比率は男女ほぼ同じ

男女とも約92%の参加者がポジティブスプリットで走っています。

性別ポジティブスプリットネガティブスプリット
男性92.24%7.76%
女性92.68%7:32%
合計92.69%7.31%

海外でもネガティブスプリットは少数派なようです。
※ポジティブスプリットは前半速く走る人、ネガティブスプリットは後半速く走る人のこと

ポジティブスプリットとネガティブスプリットについて詳しく知りたい人はこちらの記事もご覧ください。

ネガティブスプリットがいかに難しいかを紹介しています。

ネガティブスプリットにおける平均スピードの差は男女変わらないが、ポジティブスプリットの落ち幅に差がある

ネガティブスプリットについては男女ともに前半・後半の差は乖離しておらず、約0.4%しか差はありません。

一方、ポジティブスプリットの場合は男性が13.88%、女性が11.77%となっており、約2%乖離しています。

性別前半後半前半・平均スピード後半・平均スピード前後半の差
男性・ポジティブスプリット1:56:392:15:275:32/km6:25/km13.88%
男性・ネガティブスプリット1:52:141:48:165:19/km5:08/km-3.66%
女性・ポジティブスプリット2:11:432:29:176:15/km7:05/km11.77%
女性・ネガティブスプリット2:07:182:03:166:02/km5:51/km-3.27%

男性の方が前半飛ばしている割合が多いため、このような結果に繋がっているのでしょう。

ちなみに、5㎞毎の平均速度は以下の通りです。

5㎞10㎞15㎞20㎞25㎞30㎞35㎞40㎞
男性5:26/km5:27/km5:31/km5:38/km5:56/km6:08/km6:29/km6:41/km
女性6:02/km6:08/km6:14/km6:26/km6:44/km6:52/km7:09/km7:13/km
男性の速度変化率0.311.212.075.063.265.402.99
女性の速度変化率1.631.603.114.461.943.960.92

こちらのデータを見ても分かる通り、20㎞以降は男性の方が大きく失速しています。

東京マラソンで検証!男性の方が後半の落ち幅が大きい

海外のデータだけではなく、国内のデータも一部検証してみることにしました。

「検証数が少な過ぎるため、比較にならない!」

と指摘せずに、超参考程度にご覧ください。

【サブ4の男女ランナーのタイム比較表】
※前半・後半のタイムの落ち幅が大きなランナーを順番に抽出したもの。

合計前半後半落ち幅
男性ランナー①3:59:571:44:092:15:4831:39
男性ランナー②3:59:591:50:342:09:2518:51
男性ランナー③3:59:581:52:552:07:0314:08
合計前半後半落ち幅
女性ランナー①3:57:131:50:132:07:0016:47
女性ランナー②3:57:301:52:232:05:0712:44
女性ランナー③3:59:141:53:462:05:2811:42

国内のデータにおいても、男性ランナーの方がタイムの落ち込み具合が大きい傾向にあります。

195マイルを超える場合は女性の方が男性よりも速い

195マイル(約314㎞)以上というとんでもない距離については、女性の方が男性よりも速いというデータも存在します。

詳しく知りたい人はこちらの記事をご覧ください。

The State of Ultra Running 2020
In this study, we explore the trends in ultra running over the last 23 year

距離が長くなればなるほど、女性と男性のタイム差は縮まる傾向にあることが記載されています。

女性のペース管理の上手さが、タイム差が縮まる要因の1つだと考えられます。

まとめ

今回のデータをチェックする限り、女性は前半から無理していないため、後半粘れている印象を持ちます。

そして、前半抑えて走ればタイムが伸びやすいのは男性も同じ傾向です。

前半抑えて走るネガティブスプリットであれば、男性と女性の前半・後半の速度変化率に大きな差はありません。

もし、後半大きく失速する場合、いつもより抑えて走り始めてもいいかもしれませんね。

今回は以上です!

海外のサイトを紹介させてもらいましたが、他にもオススメのサイトがあります。

少しでも興味がある人はこちらの記事もご覧下さい!

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