2月27日に実施された第10回大阪マラソン。
そこで2位に入った山下一貴選手(三菱重工)、3位の浦野雄平選手(富士通)を見た瞬間、
「あれっ⁉2年前の箱根駅伝で活躍した選手じゃね?」
と思い、調べたところ。
ズバリ的中!
2020年の箱根駅伝で活躍し、卒業した選手達でした。
元東洋大学の相澤晃選手(旭化成)が、2区の区間記録を11年ぶりに更新したことに非常に注目が集まりましたが、力のある選手が目白押しなのがこの世代。
この世代について調べてみると、今まさに活躍し、今後が期待できる選手ばかりでした。
そんなわけで、今回は箱根大好きおっさんの偏見による2020年卒ランナーを紹介します。
どんな選手かを知ることで、マラソン観戦がより楽しくなるかもしれませんので、是非チェックしてみて下さい。
まずは、東洋大学卒の相澤晃選手(旭化成)
この世代では一番有名であろう選手。
注目が集まり出したのは、東洋大学2年時の箱根2区からです。
当時、区間賞は逃しましたが、2年生ながら3位に入っています。
翌年の4区では区間新の1位。
青山学院を猛追して引き離す姿は圧倒的でした。
そして、最終学年となった2区では10年以上破られていなかったモグス選手の記録を上回り、史上初の1時間5分台に到達したことで、世代No.1ランナーの称号を手にしています。
その後は旭化成に入社し、10000mでの日本新記録を樹立し、そのまま東京オリンピック代表にまで登り詰めました。
続くパリでの活躍が楽しみな選手ですね。
続いては、青山学院大学卒の吉田祐也選手(GMO ATHLETES)
吉田選手に注目が集まったのは、2020年の箱根駅伝4区での区間新記録の更新からでしょう。
前年に相澤選手が更新した区間新記録だったため、更に注目が集まりやすかったものと考えます。
そんな吉田選手の勢いは更に続きます。
箱根駅伝の翌月に開催された大分毎日マラソン大会で3位(日本人1位)に入ったのです。
当時は信じられませんでした。
箱根駅伝の翌月に実施されるフルマラソンで、2時間8分台をマークするって、とんでもない選手が現れたものだと思いましたね。
その後、同年の12月に実施された福岡国際マラソン選手権大会では優勝。
これからの活躍が非常に楽しみです。
国学院大学卒の土方英和選手(Honda)と浦野雄平選手(富士通)
2020年の箱根駅伝で一気に注目を浴びた大学といえば、国学院大学。
その大きな柱が土方選手と浦野選手です。
これまで10位以内に入れていなかった国学院大学を2019年に7位、2020年には3位にまで押し上げています。
土方選手が2区、浦野選手が5区と主要区間を担当。
2019年の出雲駅伝でも優勝する快挙を成し遂げていることからも、2020年の箱根駅伝3位は自然な流れだったのかもしれません。
そして、大学卒業後も活躍しています。
土方選手は2021年の琵琶湖マラソンで2時間6分26秒の好記録で2位に入り、浦野選手は先日(2022年2月27日)の大阪マラソンで2時間7分52秒で3位。
国学院大学卒の両選手ともに期待大です。
お次は東京国際大学卒の伊藤達彦選手(Honda)
箱根駅伝で相澤選手と演じた”ランニングデート”で一気に注目が集まった選手。
その前にもユニバーシアードで銅メダルを獲得したこと、箱根駅伝予選会での日本人トップなど輝かしい実績も持っています。
そんな伊藤選手ですが、大学入学時は特別有名な選手ではありませんでした。
高校時代は5000mを14分30秒台と、13分台〜14分前半といったトップクラスの選手とは大きな差がありました。
ですが、唐津10マイルでの2位をはじめ、ユニバーシアードへ選出されるなどの実績を積み重ね、箱根駅伝では相澤選手につぐ、区間2位。
その後はHondaに入社し、日本選手権の10000mでは2位に入り、オリンピック代表に入るまでに成長しています。
レース終盤の気迫のこもった走りが印象的な選手です。
黄金世代で有名な東海大学卒の館澤亨次選手(DeNAアスレティックエリート)
これまで紹介した選手達と異なり、1500mがメインのため、マラソンを中心に観戦している人は知らないかもしれません。
ですが、この館澤選手。
メインは1500mでありながらも、箱根駅伝で区間賞を獲得している稀有な存在なんです。
一般の人からすると1500mも長距離でしょ!と思われるかもしれませんが、競技性が全然違います。
無酸素に近い状態で走るのが1500mなので、箱根駅伝(約20km)と並行して取り組むなんて信じられません。
そんな信じられないことを並行してやりながら、箱根駅伝では2019年に4区で2位、2020年には6区で1位(区間新)を獲得しています。
1500mの日本選手権では何度も優勝しており、実績も抜群。
パリ五輪での活躍が楽しみな選手です。
駒澤大学卒の山下一貴選手(三菱重工)
先日の大阪マラソンで2位に入った山下選手。
これまで区間賞といった成績は残していませんが、学生時代には出雲駅伝の1区で区間2位、ニューイヤー駅伝では5区で区間4位に入るなど安定して上位に食い込む成績を残しています。
箱根駅伝では2区を任されており、学生ハーフマラソンでも7位の好成績。
長い距離ほど力を発揮しやすいタイプということでしょう。
次回のマラソンでどのような走りを見せてくれるのか非常に楽しみです。
最後は、明治大学卒の阿部弘輝選手(住友電工)
阿部選手といえば、2020年卒の中で最初に10000m27分台を記録した選手。
トラックで抜群の強さを発揮しており、2019年のイタリア・ナポリで開催されたユニバーシアードでは10000mで銀メダルも獲得しています。
その勢いのまま、2020年の箱根駅伝では7区で区間新記録を叩き出しており、卒業後の関西実業団駅伝でも区間新記録で1位に入りました。
2022年2月13日の全日本実業団ハーフマラソンでも1時間1分26秒と自己記録を更新している、今後の活躍が楽しみな選手です。
いかがでしたでしょうか。
パリ五輪に出場する可能性が非常に高い選手達です。
これからオレゴン世界選手権やMGCに向けて様々な大会が開催されますので、是非チェックしてみて下さい。
今回は以上です!
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