マラソンの定番練習メニューであるペース走。
走力の向上だけでなく、レースペースの感覚を身に付けられる等様々な効果を期待できます。
私も定期的に取り入れており、大会前には必ず実施。
ペース走の結果に基づき、大会での設定ペースも決めています。
今回は、そんなペース走の練習方法や効果を紹介していきます。
この記事をチェックすることで、
- ペース走とはどういった練習メニューなのか
- 取り組むことで得られる効果
- 目標タイム別の設定ペース
- 実行する際の注意点
を理解することが可能。
記録向上を目指している方であれば、取り入れて欲しい練習メニューなので、興味がある方は続きをご覧下さい。
ペース走とは?
ペース走は決められたペースで一定の距離を走るトレーニングです。
設定ペースと距離は目標とするタイムにより異なります。
ペース走で得られる効果
レースペースで走り続ける感覚を身に付けることができる
大会ペースで本番のシミュレーションをするため、どのタイミングで
- 身体がきつくなるのか
- 楽になるのか
を想定できるようになります。
走っている最中に苦しくなると、どうしても弱気になりがちです。
一度シミュレーションを実施しておくことで、
「苦しい場面は一時的なものだから大丈夫」
と考えることができ、精神的な余裕を持つことができます。
また、一定のペースをキープして走れるようになることも大きなメリット。
一定のペースで走ることに慣れていないと、どうしても速度が不安定になってしまいます。
速度が安定しないと体力を消耗しやすくなりますので、ペース感覚を身に付けられるペース走はレース前には実施したいメニューの1つです。
スピード持久力の向上に効果的
レース本番では速いスピードで走り続ける必要がありますので、スピード持久力の向上が必要です。
そこで大事なのが
LT値の向上
LT値とは乳酸が蓄積しだすポイントのこと。LT値が向上することで、同じ設定ペースで乳酸が溜まりにくくなります。
例えば、5:30/kmで乳酸が蓄積され始めていたところ、LT値が向上するとその蓄積ポイントが5:20/㎞に変化します。
その結果、より速いスピードで走り続けることができるようになるわけです。
レースペースにおけるランニングエコノミー向上に効果的
レースペースで走るトレーニングを繰り返すと、そのペースでのランニングフォームが改善されていき、無駄な動きが少なくなります。
マラソンでは、無駄な動きをなくすことが非常に重要。
長時間同じ動作を続けるスポーツなので、フォームが改善されると、楽に走れるようになります。
専門家にフォームを見てもらうことが理想ですが、腰を落とさない、肘は後ろに引くなど、基本的な動作を意識しながら走るだけでも効果的です。
レースペースのフォームが改善される=レースで効率良く走れる
にも繋がりますので、意識してみて下さい。
目標タイム別の設定ペース
フルマラソン目標タイム別の目安となる設定ペースを紹介します。
目標タイム | ペース | 設定ペース(10㎞の場合) |
サブ5 | 7:05/km | 6:50/km前後 |
サブ4 | 5:41/km | 5:30/km前後 |
サブ3.5 | 4:58/km | 4:50/km前後 |
サブ3 | 4:16/km | 4:10/km前後 |
走る距離が長くなれば、その分設定ペースを落として下さい。
また、設定した練習が徐々に楽になってきますので、同じ設定ペースで距離を伸ばす、距離は変えずに設定ペースを少し速くしてみる。
これを繰り返すことで、走力が徐々に向上していきます。
感覚値にはなりますが、がまんできるしんどさが無理なく続けられる負荷だと考えます。
設定ペースで走り続け、最後にペースアップしてゴールすることが理想。
一人で実施することが困難な場合は
- 練習会に参加する
- 10㎞の大会へ出場する
といったことで代用することも可能です。
実施する際の注意点
最後までキープ可能なペースを設定する
ペースが速すぎると後半急激なペースダウンが発生する要因となります。
決められた設定と距離をきっちりクリアすることが重要なので、自身に合ったペースを確認して下さい
特に気を付けて欲しい点として、最初の飛ばし過ぎが挙げられます。
前半に飛ばし過ぎてペースダウンする人は非常に多いです。
かく言う私もそのタイプでした。
ペースダウンしない人もいるにはいますが、稀です。
イーブンペースで走った方が良いタイムが出やすい傾向にありますので、最初は少し抑えるぐらいで走ることをオススメします。
トラックや川沿いなど走りやすい環境で取り組みましょう
普段のジョグとは違い、一定のペースで走り続ける練習ですので、信号や人通りの多い街中はあまりオススメできません。
陸上競技場や川沿いなど走りやすい場所の方がストレスなく練習に取り組むことができます。
負荷が高い練習なので、やりすぎ注意
インターバル走やロング走と同様に身体への負荷が高い練習です。
やり過ぎると怪我をしてしまう可能性がありますので、週に1、2回程度取り入れることをオススメします。
ペース走をする前にアップ、終了した後にダウンを忘れずに実施し、身体への負荷を減らすようにしましょう。
シューズ選定について
ペース走はインターバル走と同様にスピードを出して行う練習メニューなので、専用シューズの活用がオススメ。
JOG用シューズでも走ることはできますが、軽い・反発性が高いといったモデルを使用することで、より記録を追求することができます。
実際、レースの設定ペースを決める上でも、スピードを出しやすいシューズを選んでいるランナーが多いようです。
アシックスのおすすめシューズを走力別にまとめていますので、よかったらご覧下さい。
今回は以上です。
ペース走以外のトレーニング方法に興味がある方は、こちらへどうぞ!
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